想いが凝縮された絵本

No.010
投稿者：みん（20代女性）

私が一番嬉しかった誕生日プレゼントは、21歳の誕生日にバイト先で知り合った彼氏からもらった誕生日絵本です。

誕生日当日、地元で待ち合わせしてすぐにおめでとうすら言わずにポンとプレゼント(スヌード)を渡され、正直不満を抱えたままデートスタート。
夕飯も最初に入ったお店は2人で決めたものの、空席が3割ほどあるにも関わらず30分経っても食前酒しか出て来なかったため、仕方なく定食屋さんへ移動。
なんだかなぁと思ったものの、彼は卒業試験や国家試験を控えて猛勉強中。私の誕生日のためにお店を予約したりプレゼントを買いに行くのは大変だから仕方ないし、デート自体は楽しかったからまぁいいかと思い直し、軽く散歩してから帰ることに。

少し歩いて「ベンチとかないかな?」と言いだした彼。
私が近くにあったベンチを指差すと半強制的に私を座らせ「目閉じててね」と言ってカバンをゴソゴソし始めました。
そして目を開けると四角い包み。「誕生日おめでとう！やっと言えたよ！」訳も分からずボーッとしていると早く開けろと急かされ包みを開いてみました。
出てきたのは誕生日絵本。
ページを開くと写真が所狭しと貼り付けられており、私へのお祝いを書いたメッセージカードを持って笑っている友達の写真や、デートで撮りためた写真、友達との思い出写真(私は彼にその写真を見せた覚えはない)まで。
絵本の内容も私の名前が入っており、要所要所で私仕様になっていました。

嬉しくて泣きながらページをめくっていたのですが、サークルの子や中学時代の友達のメッセージカードを持った写真があることに違和感を覚えました。
中には彼のことを紹介した子もいましたが、連絡先なんか知ってたっけ?と。 聞いてみるとFacebookを通じて連絡を取り、この企画を持ちかけたとのこと。「緊張したんだよ」と照れ笑い。
バイト先で知り合った子にはLINEと電話で声をかけ、
私の姉にもLINEをし、
自分の学校の友達にも放課後の勉強中に声をかけ…
そうしてこの絵本に貼られた写真に関わった人の数は50人近く。
たくさんの方にお祝いいただいたこと、彼が忙しい中私のためにと考えて作ってくれたことに嬉しさと感謝でいっぱいです。
私にとってどんな高価なアクセサリーや高級なレストランのコース料理より価値のある、素敵なプレゼントでした。今読み返しても感動がこみ上げて涙が出てきてしまいます。

現在、2ヶ月後に控えている彼の誕生日にどんなサプライズでやり返しをしようかと必死に考え中です。笑